おはようございます。TSI船着久稔です。
無事に製造承認がおりて販売開始となれば、一般的には「製造物責任」を負うことになり、これまた一般的には「PL保険」という商品でクレームに対して補償していくことになるのでしょう。
ところが、最近は保険会社によっては「医薬品に対するPL保険」の根本が理解できておらず、保険契約者との間で「行き違い」もあるようですのでご案内します。
もっとも、補償範囲についてきちんとした説明があり、保険契約者も理解があれば それほどトラブルになることは有りません。
つまりは、創薬側と保険業界側が同じ理解で保険設計がされていないことが大きな原因です。
たとえば、冷凍保存の医薬品が何らかの理由で溶けてしまい「製品自体」がダメになった場合・・・
これは、第3者に被害や損害を与えないのでPL保険では補償されません。
「そんなのあたりまえだ!」と理解される方の方が多いのですが、「保険に入っているのになんで?」とクレームになることもあります。
また、再生医療製剤については未知の副作用も含めて保険会社が引き受けに慎重です。
弊社のように創薬業界の専門保険代理店であれば保険会社もリスクについて理解してくれることが多いですが、一般的には保険契約を希望する会社が記入する保険会社の「質問書」により判断されることがほとんどです。
しかし、記入する保険契約者側は、保険には素人で記入方法も保険業界に寄った内容となるため、保険会社側が本当に顕在するリスクや、その製品に対する社会性や安全性を把握できることは「俗人的」な背景があるのも現実です。
保険会社から代理店である弊社に質問が来ることも多く、その際に、「あ!すれ違ってるわ」と感じることも多く、丁寧に説明することと、保険契約者側に確認することも弊社のような専門代理店の役割になっています。
保険会社間でも保険料にものすごい差が出たりすることも多く、これからの新薬創生についてもう少し歩み寄る必要と、その間に入って立ち回るのが弊社の役割なんだろうな。と考えています。
そのようなことで「ちぐはぐ」を感じていらっしゃる方がいらっしゃいましたらお気軽にお問い合わせください。
funatsuki@tmnf-tsi.co.jp
090-9003-7707(会社の電話よりメインに使ってます)
株式会社TSI船着久稔(ふなつき)