治験・臨床研究、健康被害発生時の保険金支払い

おはようございます。TSI船着です。

ヒト試験で健康被害が発生した場合の保険会社の対応についてご案内します。

先ずは、ご契約いただいている保険が「事故発生ベース」か「賠償請求ベース」「賠償請求報告ベース」か確認してください。
先生、または被験者から「健康被害の発生」の一報が来た。
「事故発生ベース」 試験による健康被害が明らかであれば、代理店、または保険会社に連絡をしてください。即応します
「損害賠償請求ベース」先ずは同様に連絡をください。保険の発動は実際に相手方から(本人または弁護士、裁判所)から書面等による賠償請求等の請求が来てからの対応になります。それまで保険は発動しません。さらに賠償請求された時点が保険期間か?がポイントになります。(保険としては頼りないと個人的に思う保険契約です)
「賠償請求報告ベース」上記より、少し範囲が広がります。先ずは同様に連絡をお願いします。この時点から保険会社は「有・無責」を判断するために調査を行います。
調査は、責任医師や依頼者に保険会社の調査を担当するものが行います。(報告された時点が保険期間であるかも要件)
この、「賠償請求ベース」がヒト試験の賠償・補償保険で一番適切だと思います。

保険金の支払われ方。
賠償は、決まった係数により金額を算出します。被験者が同意であれば、すぐに支払います。
支払額に納得が得られなければ次の段階に進みます。具体的には個々の話し合いか調停、または訴訟です。
補償は、因果関係があれば決められた額が支払われます。(因果関係が認められない場合は、医師や依頼者と相談して判断します)

ところで… どれぐらいの頻度で、賠償事故は発生するのでしょう…
健康被害事故は、多くは無いものの発生しているはずです。
ただ、保険金で賠償金を払った例は、ほぼゼロに近いと思います。
補償は、別で、たまに支払うことがあります。

プロトコルから逸脱したり、被験者の適合性を無視したりと、なった場合は「賠償責任」となりますが、そこは皆さん慎重なので、「賠償事故」というケースは少ないです。(言葉を選ばずに言えば、「言いがかり的」な請求はあります)

試験による賠償が表に出たのは、補助人工心臓がありますが、情報開示を拒んだことにより「裁判所」が賠償責任を判断したと記憶しています。

補償なのですが、ほとんど無過失責任で「健康被害」を申し立てられれば、対応しなければなりません。
拒めば、賠償に発展するかもしれません。

この件は、長くなるので詳しくはTSIまでご相談ください。

不明な点があることが一番不安なのですよね。
「なにが起こるかわからない」「どんなことになるのかわからない」

ボランティアの方々も様々です。
ダメなのに、潜り抜けて複数の試験に参加されている方もいらっしゃいます。

とはいえ、健康被害を「否定」することは依頼者として難しいです。

ここは、正々堂々といきたいもので、専門保険代理店の役割だと自認しております。

よろしくお願いいたします。

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