CROの賠償事例

おはようございます。TSI船着です。

今日は昨年、クライアント(メーカー)からCROに対して行われた賠償事例です。
まず、基本的なことですが CROはクライアントから委託された業務を行い対価を得るというものですが、どんなケースで賠償責任が発生するかです。
〇受託した業務に過誤があり、成果物として不十分で試験をやり直さなければならなくなった
〇情報漏洩によりクライアントが責任を問われて原因がCROからの漏洩であった(CRFなど)
その他、諸々ありますが、受託した業務を約束通りに出来なかったことで「経済損失を与えた」ような場合が大概です。

さて、昨年はどんな事故があったでしょうか。
一つは、データーの不備で試験をやり直さなければならなくなった。それに伴う調査費。まだ額は決まっていませんが、最高で2000万円ぐらいの賠償請求だと思われます。

原因は、データーを取るための機器に不具合があったためですが 器具選定はメーカー指定ではなくCROがチョイスしたものですので、試験をやり直したり、メーカーが行った調査費用が賠償金として請求されたものです。

保険は、errors or omission(業務過誤賠償保険)で補償します。
CROはもっぱら この「業務過誤賠償」となりますので、一般のPL保険などへの加入はあまり意味がありません。

もちろん保険加入は任意です。メーカーとの関係性や契約書の内容で免れることも、例として十分あり得ます。
以前は、外国の会社との取引に、「業務過誤賠償」が必要と案内してきました。日本ではメーカーからCROに賠償請求されるケースはなかったからです。
しかし、5年ほど前から完全に変わりました。国内メーカーもCROに賠償請求が行われています。
つまり賠償慣行は創出されてしまったわけです。

理由は様々ですが、株主に対するアピールも影響しているのでしょうか。以前は「これから気を付けてね」で済んでいたものが、会社に損失を与えられたわけですから「支払い能力はさておき賠償請求を実施して株主に報告する」
時代が変わったとか、世知辛い、とかではなく「責任の所在の明確を投資家の皆さんに明らかにしなければ別の意味で問題がある」
そういうことなのかもしれません。

そんな時に、TSIはお役に立てるかもしれません。代理店では一番事故例を認知しているからです。
保険契約(保険加入)の際にはクライアントとの契約内容や、CROの受託範囲、下請け、従業員様の練度等を鑑みて保険プランいたします。
もっとも、補償は「あれもこれも」となると保険料は高くなります。
その場合は、いろいろな方法でご提案しております。

よろしくお願いいたします。

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